古来より 1年を上半期と下半期に分け、生活をしていく中で知らず知らずのうちに犯した心身などの罪穢れや災いを祓い清めるために大祓式(夏越の祓~6月30日・年越の祓~12月31日)が執り行われている。
これは神道の常に清浄潔白であるという観念から、半年事に神々の御力にすがって清々しい人間本来の誠の姿に立ち還り、日々正しく明るく生活を築いて力強く生きていく事、つまり生命の甦りを本義として行われてきた伝統的な神事を体現したものである。
大祓式では紙で作られた人形を自己の身代わりの形代として用いられ、この人形に各人が氏名・年齢を書き、これで身体を撫で息を吹きかける事により過去の罪穢れや災いを移し、神々の大御稜威を戴いて祓い清め邪念我執を取り去る。(この事は増鏡・源氏物語などの書物にも記されている)
特に、夏越の大祓では御主神の武速須佐之男命の神話伝承のひとつである茅輪(ちのわ)神事が併せて執り行れている。
茅輪の 起源は、神代の昔に素戔鳴尊(尾鷲神社の御主神)が旅に出られて或る地で宿泊しようとした。その地には蘇民将来と巨旦将来の兄弟におり、その二人に宿を求めたところ、尊の容姿から弟の巨旦将来は裕福であったにも拘わらず拒み、兄の蘇民将来は貧しい身であったがお困りの尊を見て出来る限りのおもてなしをして差し上げた。
その後、幾年を経て尊は8人の御子神を連れて蘇民将来の家を訪れ「そなたに礼をしよう。もし世の中に悪い疫病が流行った時、ちがや(茅)で輪を作り、これを腰につけて私は蘇民将来の子孫ですと言いなさい。そうすれば必ず免れるであろう」と教えて下さった。
それ以後、巨旦将来の子孫は様々な災いに遭い滅亡してしまったが、蘇民将来の子孫はその教えにより幸福に暮らしたそうである。(備後風土記・釈日本記より参照)

夏越の大祓

茅輪をくぐる氏子・崇敬者

茅輪をくぐる氏子・崇敬者
この故事に 基づき、この地方では夏越の大祓の神事に茅輪を作りこれをくぐれば災厄や罪穢れを祓ってもらえるという信仰が生まれ、茅輪の御守や蘇民将来の神札を門口に張れば災難を免れる現在の形式へと至っている。
又、茅輪の作法は一般的に8の字を書く様に三回くぐると言われており、詳細を記すと
となる。
ちなみに作法時は、次の唱え言葉をいいながら行う習わし


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